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○監督 ロマン・ポランスキー ○出演 ジョディ・フォスター ケイト・ウィンスレット クリストフ・ヴァルツ ジョン・C・ライリー ○鑑賞日・劇場 2月19日 TOHOシネマズシャンテ ○評価 ★★★★ 確かに、これは映画というよりも舞台劇だ。 それもすこぶる一級品の。 もちろん、僕がそんな感想を強く持つことができたのは、この映画に登場する4人の俳優が、みんな素晴らしい演技を披露してくれているからであり、これが中途半端なものであったら、これほど、この映画を面白いとは思わなかったかもしれない。 改めて“本音と建前”を使い分ける人間の滑稽さを実感することができた。 「子どものけんかに親が出るなんて…。」 昔は日本でもよく言われていたが、最近は、極めて陰険なイジメがあったりするし、あるいはモンスターペアレント等という、僕にとっては到底、理解不能な奇怪な生物もいるらしく、子どものけんかに親が出てくる場面が増えてきたような気がする。 もちろん、この映画の「おとなのけんか」のきっかけとなった子どもたちのけんかは、一方の相手が殴られて歯を折るという立派な傷害事件であり、この場合は子どもたちだけで解決すべき問題ではない。 けれども、きっと僕のように「子どものけんかに親が…」なんて考えている世間体を気にする常識的な親だからこそ、本当は相手の家に怒鳴り込みにいきたい衝動を抑えて、いかにもリベラルに平静を装った行動をとってしまうのであって、そのギャップが、第三者の視点で俯瞰すると、とても滑稽な様子に写るのだろうと思った。 加害者の父親で弁護士のアランを演じたクリストフ・ヴァルツは、相変わらず器用に役になりきっていて、普段は子供のことどころか、家庭そのものにあんまり興味がないんだろうなぁという日常までもが目に浮かぶような完璧な演技。 対する被害者の父親マイケルを演じたジョン・C・ライリーの方も、短気だけど気が小さいマイホームパパを見事に演じていた。 そしてなりよりこの映画の見どころは、被害者の母、ペネロペ(ジョディ・フォスター)と、加害者の母ナンシー(ケイト・ウィンスレット)の軽快で滑稽なやり取り。 特にケイト・ウィンスレットの弾けっぷりが最高で、ペネロペ自慢の貴重な美術書の上に思いっきり嘔吐してしまったり、夫アランの仕事道具である携帯電話をヒステリックに水の中に投げ込んでしまうところ等、完全なトラブルメーカーで、本当に面白かった。 僕の個人的な印象としては、彼女のキャリアの中で、一番の演技だったのではないかと思う。 |
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