新・快楽主義宣言

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zoom RSS ありがとう、トニ・エルドマン

<<   作成日時 : 2017/07/15 08:54   >>

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○監督 マーレン・アデ
○出演 ペーター・ジモニシェック ザンドラ・ヒュラー
○鑑賞日 7月1日
○劇場 新宿武蔵野館
○評価 ★★★☆

<パンフレット>

画像



「普段は鬱陶しいと思っていても、固い絆で結ばれた父と娘の心温まる物語」だと思っていたので、いつも一緒に映画を観ている僕のツレは、きっと気に入ってくれるだろうと考えていた。
しかし、さすがにあの父親の行動には、むしろ僕以上にイライラとしていたみたいだった。
逆に、自分の経験上、もともと父と子の映画があまり好きではない僕の方が、一周回って、彼の行動を微笑ましく、可愛らしく感じてしまった。

僕の感覚では、子どもが心配なあまり、一流の経済人の前で“ひと芝居”うてるような度胸のある親なんて、なかなか立派な親だと思う。

いずれにしても典型的なドイツ映画で、まさに究極のリアリズムによる人間ドラマだった。
しかし、どうしてドイツ映画はここまでエンターテイメント性を排除するのだろうかと不思議でならない。
それでも、やはりこれがドイツ映画の凄い所なのだが、エンターテイメントではなくても“つまらない映画”には決してしない。
160分という、この手の映画としては長尺な作品にも拘らず、途中で些かも飽きることなく、エンドロールを迎えることが出来た。

ペーター・ジモニシェックが演じたお父さん=ヴィンフリートは、汚らしいのか、小ぎれいなのか、頭がいいのか、変人なのかすら、分からない、とても個性的な存在で、特にトニ・エルドマンになってからのあのかぶりもの姿は、何といってもキュートだった。
その一方、娘役のザンドラ・ヒュラーは、まさに「ドイツ映画の代表女優」という感じで、もちろん彼女自身に何の不満も無いのだけれど、どうしてこういう人を“あえて”選ぶのだろうと、前述したような、ドイツ映画のいつもの疑問が沸き上がってきてしまった。

とはいうものの、ジェンダーとか、ダイバーシティとか、女性の社会進出に関しては日本なんかよりもはるかに進んでいるはずの欧米諸国。
とりわけドイツなんて、その最たる国のはずなのに、それでも自宅から離れて単身暮らし、ビジネスの最前線で闘う一人娘のことは心配でたまらないのが親心なのだろう。
最初は娘に対する(邪魔をしたくないという)遠慮があったけれど、一度、気持ちが走り出してしまうと、どんどん愛情が深まって、行動がエスカレートしてしまうという感じが面白かった。
それに対して娘の方は、ちょっと結婚適齢期からはハイエイジとなり、それでも仕事もセクシャルなことも“男には負けたくない”という意地を張って生きているというポリシーが「リアル」に伝わってきた。

そんな父と娘のコントラスト絶妙な関係の描き方に感動というよりも、「さすがドイツ!」と感心してしまった。

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